誰よりも嫉妬し、
誰よりも憧れた男。
リバースフラッシュ。
彼は憧れの存在を、
誰よりも対等に見ようとしていたはずだ。
そして誰よりも純粋に、
その背中を追い続けた。
ついに彼は、
憧れに最も近づける能力まで手に入れる。
普通なら、そこまで近づこうとはしない。
だが彼は違った。
誰よりも憧れ、
誰よりも高みへ登ろうとした。
そして――
原点を見に行った。
だがそこで彼が見たのは、
特別でも、神でもない、
ただの「普通の人間」だった。
何も感じない。
何も特別ではない。
「自分と同じだ」
そう信じていたからこそ、
彼は努力の痕跡を探した。
絶え間ない鍛錬。
絶え間ない知識の習得。
血の滲むような積み重ね。
だが、それが見えなかったとき――
彼の中で一つの答えが生まれてしまう。
「何の努力もせず、能力を手に入れ、
伝説になったのだ」と。
その瞬間から、彼は歪み始める。
憧れは嫉妬へと変わり、
やがて確信へと変わる。
「あいつを消せば、自分が唯一のフラッシュになれる」
だがそれは皮肉だった。
彼は未来へ走るはずの男だった。
だが気づけば、
過去へと走り続けている。
伝説になるためではない。
伝説になる前のヒーローを否定するために。
戦い続ける限り、
彼は前に進めない。
未来へ走るヒーローと、
過去へ縛られた男。
憧れに最も純粋だった男は、
憧れを否定するために走り続ける存在となった。
その姿こそが、
彼の人生そのものだった。